



過去を知って、未来に備える
自然の営みが人知の及ばない美を造形し、
旅先でその素晴らしさに感動を覚えるのも自然が豊かであるがゆえ。
と同時に、その自然は私たちの日常を奪うことさえもあります。
自然災害は、いつ何時に起こるか分かりません。
過去に起きた災害を知ることは、その地域の特性を知ることにもつながります。
「こんなことがあった」と頭の片隅に置いていただきたい木曽の災害を紹介します。

木曽が経験した自然災害
1 979御嶽山噴火(昭和54.10.28)
死火山と考えられていた御岳山が有史以来初めて噴火した。マグマから供給される高温の火山ガスがエネルギーとなった水蒸気爆発。入山解除は2年後で、観光は大きな打撃を受けた。この噴火以降、「死火山」という用語は使われなくなった。
(写真提供:長野県)

1 984長野県西部地震(昭和59.9.14)
王滝村を震源とするマグニチュード6.8、推定震度6
の地震。地震直後に各所で大規模な土砂崩れが発生
し、29名の死者を出した。御嶽山山腹に大規模崩落
の跡が残る(御嶽崩れ)。
また、自然湖はこの災害で王滝川がせき止められ生
まれたもの。
(写真提供:中部森林管理局)

御岳崩れと下流の土石流跡
2014南木曽町梨子沢土石流災害(平成26.7.9)
南木曽町梨子沢(なしざわ)で発生した土石流。
南木曽町では過去にも幾度となく木曽川にそそぐ沢
が豪雨により「蛇抜け(じゃぬけ)」と呼ばれる土石流
災害が発生している。災害を後世に伝えるために碑が
建立されている。
(写真提供:南木曽町)

2014御嶽山噴火(平成26.9.27)
水蒸気爆発による噴煙は高度7,000mまで達したと推定され、紅葉シーズンで絶好の登山日和だったこともあり、多くの犠牲者を生んだ。現在は噴火警戒レベルが1となり、山頂までの登山が可能となっている。
